動かしてはいけない関節と動かしたい関節

腰を回したり腰を捻るとは通常良く聞く言葉ですが骨盤の上に有る腰の骨の腰椎は実は大きく捻れる構造には成っていません。

腰椎は5つの骨で構成されていますが各骨の捻れる角度は個々で1度程度で5つの骨を合わせても合計5度程度です。これを無理やり捻ってしまうと大変な事に成ってしまいます。

実は腰椎は大きく反ったり丸めたりしてもストレスを受ける部分です。

では実際の日常生活やスポーツ競技の局面で身体を捻ったり反ったりする動作は何処が担っているのでしょうか?

それは胸椎(肩甲骨の間辺りの背骨)と股関節です。

この部分が硬く成っていたり動かないと動く構造に成っていない腰椎を肩代わりにして捻ったり反ろうとする為、腰痛等の原因を作ったり、また、動くべき所が動かない事で他の関節にも負担が大きく成る為、スポーツ競技での怪我やパフォーマンス低下を招く事に繋がってしまう訳です。

また、胸椎の反ったり捻ったりする動きを最大限引き出す為には胸郭周辺の筋肉の健全な(特別ではない)柔軟性と肩甲骨の健全な動き(可動域)を引き出す事が必要に成ります。

健全な柔軟性や可動域とは言いますが、人類が直立二足歩行に成った関係で(この辺のお話はまた別の機会に)、高いパフォーマンスを発揮するアスリート等も含め、通常殆どの方がこの健全な柔軟性や可動域を持ち合わせていません(説明している私もまだまだですが…)。

肩甲骨や胸椎、股関節等が健全に動く事で身体が様々なストレスから解放され、スポーツ競技のパフォーマンスアップ、怪我予防等にも繋がって行きます。

当施設のトレーニングが肩甲骨周辺や股関節周辺の筋肉の柔軟性向上や関節可動域拡大、動作改善等を主な目的にしている一つの理由がここに有ります。